少年の願いは、きっと！　　　　　　　　　　大木晴子　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　９日金曜日の夕刻、「自衛隊・撤退」「戦争はイヤだ」のプラカードを家から意思表示しながら有楽町マリオン前に急ぎ、途中地下鉄の中では、そのプラカードに視線が集まりました。
有楽町に着くと「海外派兵をやめろ！戦争抵抗者の会」の皆さんをはじめ様々な運動グループが「イラクへの派兵反対」をそしてイラクで拘束された皆さんの解放を求めて「自衛隊を今すぐ撤退させよ」「小泉内閣は３人を見殺しにするな」「憲法違反の自衛隊派遣こそ元凶だ」とチラシを拵え配り、次々とマイクで意思表示をしました。
私たち西口で頑張っている仲間も９名がレインボーぴーす旗を持ち、マイクでの意思表示にもＳさんと私が参加しました。
その後、Ｋさんと私は、市民の意見３０の会・東京の事務局へ他の皆さんは、日比谷公園で行われた集会・デモに参加しました。

　１０日土曜日、昨夜の「ニュース２３」で見た映像が重く残り何が自分にできるのだろうと考え続けながら眠れぬまま朝をむかえました。
ジローの散歩で八重桜の美しい花びらを見ながら、北海道の桜は５月、「ジロー君、絶対見てもらおうね。イラクで頑張っている今井さんや高遠さんに」そう話しかけながら今日も遅くまで留守をするのでできる限りジローとの時間も大切にと思いながら・・・。
　昼の国会前での集会へ参加したかったのですが体調を考え午後の渋谷宮下公園で行われた集会・デモへ、この日の参加者は４００名。
発言者の方々の言葉に一緒に涙が込み上げて、怒りの気持ちも膨れあがっていきました。中でも映画「ヒバクシャ」を拵えた鎌仲ひとみ監督は、劣化ウラン廃絶の運動で今井さんとは、活動のお仲間、具体的な今井さんのお話を伺うことができました。

高遠さんのイラクでの活動を報告された細井明美さんは、時々込み上げる涙を押さえながらイラクでは、高遠さんがイラクの子どもたちの為に行なってきた事を書いたチラシが１００００枚配られたこと、そして彼女がどんなに素晴らしく優しい人だということを訴えました。その一言一言が私の心に響き、今日は土曜日、地下広場での意思表示の日だけど「国会へ行こう」とこの時に決めました。

デモ行進は、賑やかな渋谷の街を歩きます。前日からのニュースを見ている方々が足を眼を止めてアピールしている旗・プラカード・横断幕等に静かな眼線を向けていました。

（自由・平等・博愛を描いた古い和服地で拵えた雲さんの旗）
デモ後は、何時も一緒に意思表示をしている皆さんは、国会と西口へ別れて出かけました。
私は、昨年２月から始めた地下広場での意思表示を初めて休みました。今日は、国会前で頑張ろうと思いました。
雲さんとフライパンさんたちは、西口へ「大木さんがいないと心配される人もいるでしょう。国会へ行ったと伝えます。」と優しい心配りをしていただき感謝でした。
西口では、この日の参加者は１４名ぐらいと今日電話でＡさんから伺いました。また、小さなお子さんと立たれたお母さんがいらしたそうです。もしかしたら前にもいらしたＭちゃんだったのかぁ。
　国会前も、思い思いのプラカードなどで意思表示です。暗くなるころには、人びとの手にキャンドルの灯が・・・。
首相官邸に近づくことが出来ない無茶苦茶な警備の中で細井さんと昔だったらこの６００人という人数がいたらガンと譲らずじわりじわりと前に押し返す力があったわねと少し引き越しの姿勢に寂しさを感じたのも事実です。
国会の後は、各駅等に散り、３人の救出を請願する署名活動が行なわれました。私たち西口の仲間は、新宿西口小田急デパート前で始めました。プラカードを台にして書いていただきました。
マイクで趣旨を説明し熱い呼びかけを続けたＳさん。
レインボーのぴーす旗を持ち、語りかけているＫＹ生さん。
Ｋさんは、チラシをまきながら署名をお願いしていました。
オランオランさんも同じくチラシをまき、レインボーの旗を掲げて頑張りました。そしてフライパンさんも。
用意した署名用紙が足りなくなると鼠さんやＯさんがコンビニに走ります。
Ｙさん、Тさんイマイジンさんと私は、たくさんの皆さんに署名をしていただきました。この二時間半の間に４００名近い方々が思いを寄せてくださいました。
ある若者は「これくらいしか出来ないけどよろしくお願いします」と丁寧に頭を下げていき、若い女性は「この３人、とってもいい人なんですよね。頑張らなくちゃ」と言われて友達と一緒に書いていただきました。「小泉さん、酷いね。命をなんだと思っているんだろう」と中年の男性の声です。みんな、みんな思っているんだと感じる事ができた時間でした。
身体は、とってもしんどい一日でしたが、心は豊かなエネルギーを与えられたくさんの人たちと前に歩き出すことが出来ると思えた日になりました。
そして、キャンドルをもった子どもの願いがかなえられたように夜中の３時過ぎ、嬉しいニュースがメイルで流れ始めました。
★「立川テント村」のことも忘れません。今日の集会とバッジの収益金で今週は、５６１２円でした。送ります。
（おおきせいこ）
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松の盆栽の前で、川口外務大臣が呼びかけたメッセージを見て、がっかりした。とても恥ずかしい気持ちになりました。
心は鏡のように映し出すものです。３人のご家族の声明をここに掲載させていただきます。
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家族の声明
我々被害者家族は、イラクのアルジャジーラ放送による速報より「拘束者3名の24時間以内の解放」という報道を確認しました。
言葉にできないほどの安堵感を感じています。
我々の家族の解放に尽力いただいたアルジャジーラとイラク・ムスリム・ウラマー協会をはじめとする、世界中の仲間に対して、心からの感謝をささげますと同時に、改めてこのような混乱を招いたことをお詫びいたします。

しかしながら、家族の心境としては無事な姿を確認するまでは不安は依然ぬぐえないのも事実です。

引き続き、我々は自衛隊の即時の撤退と、イラクからの全ての武力の廃絶を訴え続けます。即刻の停戦を求めます。

同時に我々は、継続してイラクを初めとするアラブ諸国の皆様と共に、平和な社会を目指したいと考えております。

また解放の速報以前にワールド・オファーより配信された川口外務大臣のコメントに対して、その文中に使用された「怒り」・「わが国の自衛隊もこのために派遣されているのです。」という表現を、配信以前に削除することを要求しました。

削除することができないなら放映の中止を求めました。

繰り返します。

我々は継続して、イラクを初めとするアラブの皆様と共に平和な社会を目指したいと考えております。

2004年4月11日　AM4：43
家族一同