ジローの話
ジローの話 : 免疫力を高めて、優しいダイエット(柴犬ジローの話・3)
免疫力を高めて、優しいダイエット(柴犬ジローの話・3) 大木晴子
ドックフードをやめて、手作りのご飯を食べるようになったジローに変化が見られるようになったのは、2ヶ月が過ぎた頃からでした。
固まって毛が抜けた後のつるつるした皮膚に毛が生え始め、黒ずんだ色に変っていた脇の下も色が薄らぎ柔らかな毛が見られるようになりました。
ジローは、2?3年前から「甲状腺機能低下症」(※甲状腺の腫瘍、萎縮、破壊などが原因と考えられる。犬のホルモンの病気では最もよく見られるもので、元気がなくなり、食欲はおちるのに体重が増える傾向があり、基礎代謝量が低下するため、皮膚が乾いて脱毛し、寒さに弱くなり、心臓のはたらきも悪くなる※)になり年々症状が進んで来ていました。特に今年は、薬も効果が見られず困っていました。そんな時に散歩でいつもお会いする大学の農学部で教えていらっしゃる方から「免疫を高めてあげるしか方法がないでしょう」と言われ「どうしたら良いのですか。」とたずねると「お米のご飯にすれば良いのです」と助言をいただき、早速2月27日、その日の夕食からジローの食事作りがはじまりました。その作業は素敵な楽しいものになりました。
作り方は、レシピに書きますが、いろいろ工夫をこらして作り続けた時間は、私も子育てをしていたらきっと、こんな幸せを感じることが出来たのではと野菜をきざむ時も、鍋の中をしゃもじでかき回す時もそして7?9品目ぐらい入った具の優しい味を味わう時にそう思えるのです。
犬と一緒にして!なんて怒らないでくださいね。
この食事は、赤ちゃんの離乳食にピッタリ!それは、お母さんが安心できるから、幸せな気持ちで作った食事を食べる事が出来れば子どもにとっても素敵でしょう。
私はジローに「母さん、これからジロー君のご飯を作るからね」と言って台所に立ちます。そしてその日に入れる具を台所の近くに寝そべっている彼に語りながら鍋に入れていきます。
「ほら、見てごらん。ジロー君が好きな人参だよ!」
私が幼い頃、夕食の支度をする前に母は遊んでいる私を連れ帰り、いつも母の姿が見える所で過ごしていた記憶があります。
母は、わらべ歌のように野菜の切り方、煮方を話しながら調理をしていました。私が自分で火を使い作れるようになった頃には、自然と物の入れる順番がわかるようになっていました。たとえばナスを油で炒めて味噌とお砂糖で味をつける時には、砂糖が先に入る事も。
砂糖が先に入ると不思議とナスから水分が出てきてお味噌が溶かしやすくなるのです。
母の記憶をたどりながらこの数ヶ月、ジローの食事作りをしてきました。
太り気味のジローは、身が締まり散歩に出ると「ジロー君、スマートになったんじゃない」「ジロー君、痩せたわね」と声をかけられてこれまた嬉しい毎日なのです。
大豆、じゃがいも(サツマイモ)、キャベツ、大根(葉も)、南瓜、青菜、しめじ、人参、海藻類、お肉(鳥・豚を少量)、ご飯(玄米6,白米4)バランスのとれた優しい食事は、ダイエットをと考えている皆さんにもお勧めです。
特に若い娘さんで、吹き出物をきにしている人は、良いと思います。玄米が入っているので毎日腸の具合も快調です。
実は、はじめ白米だけで作っていましたが、ジローも便秘気味になり困りました。そこで玄米に登場してもらいました。分量もいろいろ試しましたが、今は玄米6割、白米4割で普通の炊き方をしています。
ジローは、喜んでいると私は信じています。
それは彼が大好きなクマピーを持って「出来たわよー」と言って台所から出てくる私に「好き、好き」と抱きついて来るからです。
そして、九ヶ月が過ぎても、食べ終わった器は、ピカピカです。(おおきせいこ)
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