エッセイ
エッセイ : 松井やよりさんに見つめられ!
松井やよりさんに見つめられ! 大木晴子
http://www.jca.apc.org/video-juku/matsui.htm
松井やよりさんの一周忌がもうすぐです。
私は、松井やよりさんと直接お話をしたことはありません。
集会や毎年八月十五日の渋谷で遠くからお話を聞かせていただくだけでした。
でも亡くなられてからとっても近くにいてくださり何時も励ましていただいているような気がするのです。
どうしてかと言うとそれは、一匹の猫と食器洗い器が松井さんのお宅から我家にやって来たからです。
新宿でH井さんと反戦意思表示をするようになって暫くした頃に、松井さんの側でお仕事をしていたH井さんは、「松井さんの遺品を整理して皆さんに「女たちの戦争と平和資料館」設立の為に品物を買っていただくの」私は「もし、猫があったら取っておいて、私が買わせていただくから」と頼んでいました。次の土曜日に「晴子さん、あったわよ!猫。松井さんが猫を持っているなんて珍しいのよ。」と木彫りの写真の猫が我家の仲間になりました。
ちょつと話がそれますが、私は猫を集めています。結婚してからずっとです。
家中の猫の置物・写真・絵など数えると五百は越えています。
結婚して猫を飼いたいと思いました。でも動物があまり好きではない義母は、猫の写真を見ただけで駄目なのがわかり諦めて先代の次郎を飼うことにしたのです。
それ以来、猫は置物になりました。
今は、庭に来る野良猫ちゃん達と仲良しで時々ですが猫の母さんもしています。
こうして松井さんの側で過ごしていた木彫りの猫は、私のパソコンのスイッチの横でいつも見つめていてくれるようになったのです。弱気になると何だか「駄目よ!頑張れるでしょう」と声をかけてもらえるようで心強く大切にしているのです。名前は、よりちゃんと名付けました。
また、わたしが夕食後、パソコンにスイッチを入れる時は、台所でチャプチャプと我家の食器が気持ち良く洗われている音がして、いつも助かりますと感謝して文章を書き始めます。
この食器洗い器は、五月に出した意見広告の仕事をH井さんとしている時に松井さんの食器洗い器の貰い手が無いというお話を聞き、我家にいただく事にしました。こうして、猫と食器洗い器に助けられホームページを立ち上げてから忙しくなった私は、松井さんに見つめられて頑張ることが出来るのです。
松井さんが、残されたたくさんの素晴らしい運動は多くの人たちに受け継がれてこれからも力を合わせて歩まれることでしょう。
(03-11-19おおきせいこ)
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