素敵な会の報告 

投稿日時 2005-04-01 23:13:43 | カテゴリ: 反戦・平和



素敵な会の報告   大木晴子

05年3月26日に行われた『表現者はリレーする 声をあげよう女たち いま、語り、描き、写し、歌い、舞うとき…』は素敵な会でした!!その報告ページです。
司会は無し、出演者のひとりひとりが自己紹介をしながら思いを表現していきます。
会場が暗くなり、スクリーンにパレスチナの子どもの映像が映し出されました。最初の表現者は、ジャーナリストの古居みずえさんです。



パレスチナで撮ってきたビデオで子どもたちがどんな日常を送っているかを見せていただきました。
争いのない世界にと願わずにはいられませんでした。



2番目は歌手の矢口周美さん、オートハープを持って登場です。
矢口さんが歌われた「死んだ男の残したものは」は、私もよく歌います。



続いては、渡辺一枝さんが語ります。
今は春。
コブシが咲き、沈丁花は香り、
じきに桜も咲くだろう。
卒業する子、入学する子、
巣立ちの時、門出の時の、今は春。
けれども私たちは、今その子らに
「希望」をかたれるだろうか。
「明るい未来がある」と言ってやれるだろうか。
こんなに光がまぶしい春なのに
不安と、憤りと、悲しみが心を満たす。
私は私らしくお茶目を言ったり
笑ったり、歌ったりして暮らしたい。
子どもたちに、希望を語りたい。
だから、
だから、私は言う。
「戦争はいや、
二度と戦争への道は歩かない」
一枝さんは、いつも持って歩くステッカーを貼ったバッグを見せて、自分が出来る表現方法で思いを伝えていきましょうと、そして同じ思いの人たちでつながりあいましょうと、この会の主旨を話されました。



次は弁護士の猿田佐世さん(写真右側から)、ソプラノ歌手の近藤日佐子さん、この会の事務局の和田隆子さんの3人が一緒に舞台に上がりました。「憲法」で、運動をしている方たちです。これまで同じ場で一緒にという機会がなかった3人が語ります。
猿田さんは「憲法行脚の会」で頑張る弁護士さんです。
近藤さんは「9条連」、生かそう憲法9条の精神で・・・。
和田さんは「第9条の会・オーバー東京」です。アメリカ人のチャールズ・オーバービーさんが提唱して進めているアメリカの憲法にもこの9条を、に連帯して、守ろう日本の憲法9条で活動しています。
「憲法」改悪させない、の思いを共にお互いに連絡取り合い活動していきましょうと3人で再確認の意思表示でした。
歌手の近藤さんがアカペラで「あかいとりことり」と韓国の童謡を歌われました。



画家の小野絵里さんは、作品の油絵を大きな画面でスライドで写して「命」に寄せる思いを語りました。



続いて小林カツ代さんの登場です。
地球の裏側のカナリア諸島(スペイン)に広島長崎広場があり、そこに日本国憲法第9条のスペイン語訳が陶器板に記されている碑を見に行った時の話を、巧みな話術でみんなを笑わせながら話してくれました。



兵器をつくるお金を食べ物に換算したら…と例えて、兵器にできることは人を殺すことだけ。食べ物は人を喜ばせ幸せにさせる。北朝鮮を経済制裁なんてしないで、食糧援助したらいいと笑わせながらとっても説得力ある内容でした。
続いては、小林カツ代さんのお友達、吉岡しげ美さんの歌になりました。



ピアノの弾き語りで与謝野晶子の「君死に給うことなかれ」。
とても、胸に迫るうたでした。あらためて言葉を噛み締めました。
吉岡さんは女性詩人の詩に曲をつけて歌っていますが、「与謝野晶子がこの詩をつくって100年、今も世界には『君死に給うことなかれ』といって泣きながら夫や息子を送り出す女性たちがいる。この詩が過去のものになる日はいつ来るだろう。早く来て欲しい」と語られました。
舞台のピアノが片付けられるとそこに若者が表現者で登場でした。



福永 彩さんんのダンスです。流れるような躍動感で思いを伝えてくれました。踊り終えて「おばあちゃんの腕には戦争で受けた、傷跡がある」と話し、おばあちゃんへの思いをこめて踊られたことがわかり温かい風が会場に満ちあふれました。



着物姿で現れたのは、染織工芸家の木村民世さん、友禅染めの作家。
それまで着物地にばかり染めていたけれど、イラク戦争が始まってからは、イラクの人たちへ寄せる思いを自分の仕事で表現できないかと考えるようになったが自信はなかった。友人に「囚われのファルージャ」という本を貰って読むうち、やはり作品にしようと取り組んだ。個展を見に来たドイツ人が「ベリーグッド」と言ってくれ、若い青年が「写真や文章ではない伝わり方から感銘を受けた」と言ってくれ、さらに作品をデジタルカメラで写してファルージャに送ってくれた人がいた。そして思いがけずファルージャから「自分たちを忘れずにいてくれる人がいると、勇気を与えられた。ありがとう」と手紙が届いたそうです。この日は、この会の為に染められた二点の作品を見せていただきました。



映画『軍隊をすてた国』をつくった映画監督の山本洋子さんは、コスタリカの話しを・・・。
渡辺一枝さんは、出されている通信の中で「「平和憲法」を持つコスタリカには、私もとても関心があります。いつかこの映画の上映会も開きたいと思っています。」と書かれていました。



この会の〆はこの方、横井久美子さんです。
「みなさん、ちょっと伸びをしてください」・・・・したところで「あくびのうた」で素敵な時間が始まります。
続いて、「花が好き、歌が好き、人が好き」みんなで一緒に歌います。
最後はみんなで「どこかで春が」を歌って終わりました。

今回もとっても、素敵な温かい会でした。
個が活きて皆と交わる。
様々な立場の人が同じ思いで繋がることが出来る。
平和への歩みが「一歩」と感じながら新宿へ向かいました。
そう、この日は、土曜日だったのです。(おおきせいこ)

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