幸せを感じる!だから平和を育む!! 大木晴子
八月半ばの土曜日は、朝から嬉しい出来事がありました。
チャイムが鳴って、近所のTさんが・・・・
「ジローくんとゆきちゃんの毛でこしらえた毛糸よ」と
きれいに紡いだ糸を届けてくださいました。
少し前に、ジローたちの毛で糸を作りたいと言われて
シャンプーをした時に抜けた毛をお渡ししました。
頂いた糸を袋から取り出すとジローもゆきも
“くんくん”と匂いを嗅ぎました。
自分たちの匂いがしているので不思議そうでした。
ジローは糸の中に鼻を突っ込んで嗅いでいました。
添えられたお手紙には、犬の毛だけだと短くて硬い為に
羊の白い毛とブレンドして紡いでくださったそうです。
そっと頬にあてると、優しい糸はジローとゆきの香りがしました。
嬉しいことは続きました。
ポストに振替用紙が届いていました。
「アメリカの旅、楽しんできてください。
HPでのご報告お待ちしています。」と山梨のAさんからです。
添えていただいた言葉に励まされて旅支度の準備も始めました。
バンダナの収益金で「殺すな」バッジを買いました。
バッジに添える英文の説明もリバーベンドブログ翻訳チームの
山口陽子さん が引き受けてくださいました。
いろいろなかたちで、たくさんの皆さんの平和を育む思いと
一緒に繋がることが出来ました。
大切にして旅をしてきます。
用を済ませると今日は何時もより早く家を出て
新宿で行われている今年で二十七回目を数える
「平和のための戦争展2006」 の会場へ急ぎました。
展示の様子は KY生さんのページ を訪ねてください。
特別展示「阿媽たちのまなざし」は、お一人お一人の言葉を何度も繰り返して読みました。
この展示は、これからも各地で見られるようになればいいなぁーと
願いながら新宿西口地下広場を通ると・・・・。
皆さんは、気づかれていましたか。
あの地下広場の丸いタイルが剥がされ始めたのを!!
懐かしいなぁーと思われる方は、早く通られるといいですね。
きっと、近い将来様変わりするのではないでしょうか。
そうなると記録映画「地下広場」の映像は増々貴重に!!
雲さん、Tさん、OさんとKさんそして私、宮川さんの横で
元気に一時間のスタンディングでした。
Tさんの言葉!!
雲さんの言葉!!
6時、地下広場に人びとの心の声が響きます。
ほら!あそこの柱に。
あっ!あそこにも。
誰だって戦争はイヤ。
平和がいいと思う。
フォトアルバム に掲載したK島さんの言葉が響きます!!
『クルド人難民二家族を支援する会』 で活躍され、
記録写真を撮られている周さん も
「クルド人難民デニズ・ドーガンさんの収容・
送還の停止を求める緊急行動」のプラカードを
持って立たれました。
光の柱には、レインボーの旗がきれいです。
ほら!写真を撮っている人もいました。
私のバンダナでこしらえた旗も光の柱にあいます!!
Aさんは、私が写真を撮る間、何時も持って下さいます。
そのAさんが「Oさんの今日の言葉も良いわねぇ?」と言っていました。
Oさんの言葉です。
斎藤信明さんの足下の紙袋には、庭で収穫した小粒だけど美味しい葡萄が入っていました。
意思表示の後、皆さんに一房ずつ下さいました。
今日は、最後まで嬉しいことが続きました。
雲さんがニューヨークでスタンでイングをする為に
プラカードを作って下さいました。
「非戦」と日本文字を入れたプラカード、
素敵な意思表示が出来そう!!
あぁ、入国拒否されないようにお祈りしょう!!
(06-08-21・おおきせいこ)
★もうひとつ素敵なことが・・・・。
この写真のお二人が、意思表示をゆっくりとご覧になっていました。
Tさんたちの柱で少し話をされてから私の方へ歩いて来られました。
「ありがとう、ありがとう」と言われてお帰りになりました。
後ろ姿も温かく感じたお二人でした。
8月第2土曜日?忘れない2006年の8月15日 大木晴子
12日の土曜日も雷がなったり落ち着かない天候の中バスで駅に向かうと
落雷の為にJRは止まり人びとが地下鉄へと動き出していました。
私も乗り継ぎ地下鉄で新宿へ急ぎました。
小田急前地上のスタンディングは、雲さん、Aさん
そして今日初めて立たれた男性の4人でした。
この方は、先日の丸木美術館「ヒロシマ忌」の集会でスタンディングのことを聞き
一緒にイスラエル大使館に立ちたいとプラカードを作られたそうです。
久し振りに地上の写真に私もおさまることが出来ました。
上の写真は、「平和の灯を!ヤスクニの闇へキャンドル行動」のデモに行く途中に
寄ってくださったムキンポさん に撮っていただきました。
今日は、お盆休みに入りそれぞれの予定があるだろうなぁーと
思っていましたので、立たれる方が少ないかなぁーと雲さんと話していました。
雲さんは、プラカードのメッセージを替えて立たれました。
レインボーのKさん、「PACE」の旗が目立ちます。
次々と柱に立たれる人たち!
K島さんの言葉です。
わかりやすい言葉、力強い文字、彼女の心が伝わります。
九州でのさだまさしさんの「平和コンサート」を聞き、元気を貰い
笑顔で立たれたAさん、K松さんと話が弾んでいました。
私の隣りのお二人は、初めて立たれたかたです。
30分が過ぎた頃に、広場の真ん中で7?8人の方々が
私たちの様子を見ていました。
一人の方がkiss-meさんに声をかけました。
その後、私の所にいらして「Kシスターは、立たれていますか。」
とたずねました。
お話を伺うとKシスターから英語を習っている皆さんでした。
Kシスターがこの西口で立たれている姿を写真におさめたいと
一眼レフを持った方も来られました。
その方に、シャッターを押していただきました。
暫くして、Kシスターが来られて、大勢の教え子さんが立たれていて
ビックリしていました。
そして、直ぐに優しい眼差しで見つめるその姿に
「今日もここにいられたことを感謝しました。」
意思表示の後にkiss-meさんと一緒に渋谷のアップリンクで
上映中の 『ヨコハマメリー』 をみました。
この映画は、ヨコハマメリーと呼ばれた一人の女性の実像に迫る取材記録です。
歌舞伎役者のような白塗りで私は着れないと思ってしまう可愛いいドレスに身を包み、
戦後の半世紀をヨコハマの街頭で立つた娼婦メリーを知る人びとが語ります。
その言葉に人は活き続けるんだなぁーと思う。
自分を見つめ邪念のない生き方が最後には帳尻があうのだと
何時も思っていることが確認できた映画でした。
ラストに近づくころ、カメラは一人のおばあさんの横顔に止まる。
そして画面に「メリーさんです」と映し出されたときの
身体から突き上げる温かさを私は決して忘れない。
私たちの前の席には、お話が上手な有名人も鑑賞されていました。
8月14日(日曜日)明治公園でのヤスクニ行動
詳しくは、KY生さんのページ やムキンポさん のサイトを訪ねて下さい。
(ムキンポさんのサイトからお借りしました。)
私のページに投稿してくださったKさんも元気に参加していました。
Kさんの 「平和をつくろう!」 と言う大きなかけ声と
腰に付けた平和のバンダナを見て「お母さんは活きているなぁー」と思いました。
15日の映像は、「これが現実!でも私たちは大らかに歩みます。」の
ページに掲載します。
(06-08-17・おおきせいこ)
個が・・・活きるとき・・・丸木美術館「ヒロシマ忌」 大木晴子
2006年8月6日、朝から暑い一日が始まりました。
今日も長い時間、留守番をするジローとゆきの散歩は
何時もよりゆっくりと歩きました。
「あの日のヒロシマも暑かったのよ。あの時まで日常の
風景があったのよ。犬や猫たちと会話をしている人も
いたでしょうね。」私はふたりに話しかけて歩きました。
12時、池袋から出る電車に乗る為に急いで連れ合いの食べ物を
用意して丸木美術館へ向かいました。
毎年、広島へと思いながらなかなか行くことが出来ないでいました。
今年は、丸木美術館の『ヒロシマ忌』を知り、
心を繋げたいと願っていました。
美術館に着くと人がいっぱい!
友の会の皆さんが美味しいカレーやこの暑さにピッタリのかき氷、
冷えたビールには、無農薬の枝豆をつけて販売していました。
幼子たちがビニールプールで元気に遊び、
川や緑の樹々を通って吹く風は贅沢なほど幸せを感じさせてくれました。
雲さんと二階に上がり『原爆の図』を訪ねました。
雲さんは言いました・・・「今日は、色が見えた。」・・・と。
原爆の図は、訪ねる度に新しく心に刻む思いがあります。
虹の絵の幼子は、今日も口を動かしていました。
平和を育む人びとの心地の良い雰囲気に
彼女も気持ちが良かったのでしょう。
外へ出ると川越城西中学高校の和太鼓演奏が始まりました。
太鼓の響きを身体で感じながらこの子らが生きる未来が戦争のない
平和だなぁーと思える世界にと願わずにはいられませんでした。
続いて多彩に活躍されているアーサー・ビナードさんの講演でした。
美しい言葉で語り、わかりやすく人に思いを伝えることの大切さを学びました。
彼が監修と文章を書かれた絵本に素敵なサインをしていただきました。
「くうきのかお」 (福音館書店)
アーサー・ビナードさんは、仏画やキリスト教の絵が宗教を伝え残すように、
『原爆の図』も、数百年後の時代にこそ、歴史を伝える真の力になるだろう・・・
と言われました。
暑い太陽の光が少し傾くころ、「鳩になって、ヒロシマ・ナガサキ平和のうた」
橘 麗子さんのソプラノコンサートが始まりました。
「千の風になって」が選曲の中にありました。
五つ違いの兄を思い出しながら心の中の兄と一緒に聞いていました。
川も樹々もそしてたくさんの蝉たちも共に過ごしました。
蝶も飛び、携帯で撮る人も!!
とうろう流しの前にミニ集会がありました。
私も少しだけお話をさせていただきました。
西口のこと、「原爆の図」の出会い、イスラエル大使館前の
意思表示のこと・・・平和を育んで生きていきたいことなど。
被爆体験を語る詩人の橋爪 文さんは、
「人間よ英知と愛を」=広島からの出発=という詩集を
持って語り部をされてきました。
その詩集の中から数編を読まれました。
「校 庭」
<さくまかづこーォ>
<さくまかづこーォ>
累々と地を埋めた屍の中に倒れて
かづこは さっきから父の声を聞いていた
声は近づき 足もとに立ち止まった
だが
焼けただれた目に父の姿を見ることはできず
手も足ももう自分のものではなかった
焦げた襤褸布のように横たわる人々の中に
わが娘を見分ける術(すべ)もなく
父は ただ
悲痛な叫びをあげて歩きまわった
かづこも叫んだ
けれど
焼けた喉は声をなさなかった
父の足音が
声が
遠ざかって行く
向こうへ消えて行く
かづこの頬を止めどもなく涙が流れた
それだけが生きている証しだった
ご自分の体験を書かれた詩だと伺いました。
7時過ぎ、川辺に降りて子どもたちがこしらえた灯籠を流しました。
ヒロシマと心を繋ぎ平和を育んでいくことを誓いながら・・・・。
(06-08-08・おおきせいこ)
個が・・・活きるとき・・・新宿西口反戦意思表示 大木晴子
ヒロシマ忌をむかえる前日の土曜日。
私は、「原爆の図」を持って市ヶ谷から新宿地上のスタンディングへ。
雲さんとKさんが始められていました。
今日は、久し振りにCさんが来られました。
私はCさんが書くプラカード が大好きです。
Tさんも忙しいのに地上時間から立たれました。
今日は、みんなイスラエルのことを意思表示です。
6時に地下へ降りるとK島さんが・・・明日6日はヒロシマ忌です。
K島さんの向こう側では、この方も久し振りのゆーさんが
「憲法九条を世界の宝に!!」と新しい「原爆(核)やめろ!!」
「ノーモア広島、長崎」と書かれたプラカードを持って立たれました。
ゆーさんは、今日は違いました。
「雲さんがもうすぐ降りて来られますよ」と何時も雲さんの隣りで
立っていたゆーさんでしたからそう声がけをしました。
「あっちの柱で立ってみようかなぁー」と
小さな声で言われて立ち始めました。
この意思表示は、人に見せているようで実は自分と向き合っています。
正直な自分と向き合う作業は、時として辛く苦しい時間でもあります。
でもその中に自分を追い込んでものを考えていくことの
大切なことがよくわかります。
A4が 16枚のプラカード に先日のイスラエル大使館前行動で
持ったプラカドーを一緒に掲げていました。
みんな、忙しい仕事を片付けて駆けつけて来る。
「Marines Go Home-辺野古・梅香里・矢臼別」 の映画で
インタビューに応えて出ているTさんも非戦を持って意思表示でした。
この広場にこの時間に立てなくても心はきっと立っています。
私の後ろ側にはHさん 、ほらあそこには、SさんそしてYさん も千代さん も
デモと集会 の写真を撮っているのかなぁー・・・
ムキンポさんのレインボーの旗は、あそこの柱・・・。
kiss-meさん は、あそこかなぁー。
シスターとK松さんそして暑いナガサキで大好きなさだまさしさんの
「平和コンサート」に参加しているAさん も
私の隣りで共にヒロシマ忌をそして長崎を思い
「平和を育むぞー」と思っているに違いありません。
先日、テレビで「障害者自立支援法」の放送を見ました。
作業所で仕事をしているのに作業所に通う為のお金をとられる。
今まで貰っていた賃金よりも時には、多くなり行く回数を減らして
いるとこたえていた人もいた。
何か変です。弱者に牙をむくやり方に日本の哀れな姿が見えます。
戦争に繋がるものなんか買わないで、活きたお金を使ってほしいなぁー。
雲さんも書いています!!
「世界四位の軍事費を世界一位の友好費に・・・・」と。
個が・・・活きるとき・・・丸木美術館編に続きます。
(06-08-07・おおきせいこ)
★仙台の方から送って頂いた「九条煎餅」を意思表示の後で
皆さんと美味しくいただきました。
個が・・・活きるとき・・・イスラエル大使館前 大木晴子
葉月(はづき)響きが好きな月です。
最初の土曜日は、ひとりで立つと決めて目覚めました。
家の用事を済ませて午後2時過ぎに家を出ました。
「原爆の図」など大きな荷物は駅のコインロッカーへ預け、
カメラとレバノンで殺された幼子の写真を使った小さなプラカードと
平和のバンダナでこしらえた旗を持って市ヶ谷駅から歩き始めました。
緩やかなカーブの道を地下鉄麹町駅が見える角に
警察官が何時ものように一人立っていました。
その警官の前を通り日本テレビの角を曲がると
「ちょと!」と警察官に声をかけられました。
たぶん、私のバッグに付いているたくさんの「平和」のバッジに
気がついたのでしょう。
無視をして歩き続けると追いかけて来て・・・
「何を!御用がおありですか」
用があるから行くんでしょう!
「抗議のスタンディングをします」と
応えて歩き続けました。
この警官は、ここまで持ち場に戻りました。
もう、無線が良いから次に・・・・バトンタッチです。
大使館の真ん前、テレビ局へ車が入るのに邪魔にならない位置で
立とうとしたら「あっちで!」と反対側の大使館の隣りのビル前で
と言われギリギリイスラエル大使館からの監視カメラから
「見えるかなぁー」と思われる位置で頑張りました。
私は「何人か抗議をしに来ている人がきっといるよ!母さんと同じように。」と
朝のジローとゆきの散歩でふたりに話していました。
いました!!
若者が二人いました。
ふたりはただ黙ってイスラエル大使館を見つめているだけでした。
私が平和のバンダナとプラカードを持ち始めると少しビックリしていました。
若者の大使館を見つめる眼は、いっぱい、いっぱい見たのでしょう。
私と同じように罪も無い幼子が市民がたくさん、たくさん殺され
悲惨な状況を伝える写真や言葉を・・・・。
見つめる眼の奥から心の叫びが聞こえてくるような気がしました。
いま、ここで立つことの勇気と優しい心はこの先
どんなにか個を強くしてくれることでしょう。
4時に彼らが「先に帰ります。」と声をかけてくれました。
「何時からいらしてたの」と私は聞きました。
「2時からです。」
「そう、一番暑いときね。お疲れさま」と彼らが角を
曲がるまで私は見つめていました。
一人になって、立って暫くして現れこちらを見ている人も
気になり新宿までの時間も考えて後20分立つことにしました。
地元の人たちでしょうか。
子ども連れや犬の散歩をする人、通る車も多く
平和の文字が眼に入るのか見ていく人の数も多いです。
時間になり歩き始めると「お帰りですか。」と
隣りにぴったりと張り付いていた警察官が言いました。
「また、来ます。」と応えて大使館にピントを合わせてシャッターを切った。
「ダメ、ダメ、撮影しないで・・・・」
警察官が大声で言った。
まだ、日差しは強く帰りがけに見たテレビ局の掲示板の温度は32度でした。
あの若者たち「頑張ったなぁー」そう思うと心も身体も元気になれた。
そして「夏休みの心の学習に親子で大使館前に立つのってとても大切だと思う」
良い背中を見せてあげてほしい!!
いないかなぁー、素敵な親子!!
と思つたイスラエル大使館での意思表示でした。
市ヶ谷からは、新宿まで総武線で・・・・5時には立てそう!!
個が・・・活きるとき・・・新宿編に続きます。
(06-08-07・おおきせいこ)