メイン つぶやき 「山男」・・・我が家にも!(東京新聞・暮らし欄 07-06-27) | 投稿するにはまず登録を |
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seiko | 投稿日時: 2007/6/27 16:52 |
管理人 登録日: 2003/9/21 居住地: 投稿: 3623 |
「山男」・・・我が家にも!(東京新聞・暮らし欄 07-06-27) 今朝、早くに目が覚めた連れ合いが新聞を読んで私と入れ替わるように 二階へ上がってきた。 東京新聞の暮らし欄に載っている「山男」面白いよ!と言った。 居間のカーテンをあけて、お湯がわくまでの間、東京新聞を読むことにした。 先ずは、連れ合いが勧めた「山男」を探した。 読み始めて晴子と自分と同じ字を書く多分はるこさん!に驚き、読むうちに 連れ合いが面白いよと言った意味がわかってほんとうに楽しく読んだ。 <妻と夫の定年塾>2007年6月27日(水曜日)暮らし欄 「山男」 段ボール箱の宅急便が届いた。「山尾さんからです」と配達の若者が言う。やれやれと、晴子さんはハンコを押した。 夫は一年中家にいない。六十七歳の「山男」である。若いころから山好きだった。定年後に単独で日本各地の山に登り始め、今年で五年になる。 段ボール箱の中身は汚れた衣類だ。夫の敬助さんは「山尾登」という変名で。妻に洗濯物を送りつけてくるのだ。一番上には地方の銘菓や小物といった。妻へのおみやげが載っている。絵はがきのラブレターも入っている。 「一人でさびしくないの?」と聞く友達がいたが、晴子さんにとって夫のいない生活は快適この上なかった。さびしいでしょ、という人に限って「亭主達者で留守がない」などと嘆いているから面白い。晴子さんと敬助さんは仲がよかった。老夫婦はなるべく離れて、すれ違って暮らすのが新鮮で良いと思っている。 長い時には、一ヶ月も家に帰らないことがあった。山から山を目指して旅するうち、日本中に山仲間ができたのだ。そんな友達ののところに一週間ほど泊まり、いっしょに山歩きするのが楽しくてね、と敬助さんは妻に話した。 ずっと連絡がとだえ、晴子さんが心配した時があった。「長いこと便りがないけど、死んだのかい」と携帯メールを送ったら、ちょうど敬助さんが自宅近くの駅に着いたという。 「保険金まだやらないぞ、生きている」というメールの返事とともに、夫が玄関を入ってきた。 敬助さんは心のこもった妻のご飯を食べて体力を蓄える。三日も家にいると、心は次の山行に飛んでいくのだ。危険な登山はしない。民宿や公共の安くて安全な宿を使う。 晴子さんは日焼けしてたくましい夫に「愛してるわよ」と笑いかけた。 (西田小夜子=作家・夫婦のための定年塾主宰) 我が家の場合は段ボール箱ではなくてスーツケースだが、 一番上にのっているものは同じようなものです。 高倉健さんの映画「ホタル」では、九州から ボンタン飴やカルカンが入っていました。 昔、 ヨーロッパの鉄道の本 を出す為に数年間、多いときは 一年の半分ぐらい間、自費で列車を追いかける旅に出ていました。 出かけると今のようにメイルなどしていませんから時々思い出したように かかる電話でしか無事を確認できませんでした。 ある朝、「ジローくん、父さんは今頃なにしているかなぁ?」 と朝食のメザシをとろうとしたときに、電話がなりました。 その声は、まるで少年のように弾んだ楽しげで 「元気なんだ?」と直ぐにわかる声でした。 「庭の草を天ぷらに!!」「草取りしないから大丈夫よ」 その頃私がよく言っていた言葉です。 旅に出かける時に何時も彼に言って見送りました。 明るい少年のような声は、メザシをビフテキにかえてくれるぐらい 心と身体の栄養になりました。 早朝の光線を求めて車の中で寝起きし、 美味しいワインを飲んで自炊し、 星空を見て明日出会う列車をおもい、 若き日に過ごした日々と変わらないような旅で 心は少年になれたのだとおもいます。 私もジローも声を聞いた日は、何故か散歩で スキップをしていたような気が・・・。 (07-06-27・大木晴子 おおきせいこ)) ★水曜日 「マガジン9条」 更新日です!! |
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» 「山男」・・・我が家にも!(東京新聞・暮らし欄 07-06-27) | seiko | 2007/6/27 16:52 |
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