反戦・平和
反戦・平和 : 並河座展8・・・雲さんの作品!!「平和を知らない子供たち」
05年5月3日から8日まで目黒区にある市民ギャラリーで行われた「並河座展8」に出展されていた雲さんこと村雲 司さんの作品をご紹介いたします。遠くにお住まいの皆さまにも雲さんの思いをお伝えしたいと思います。(おおきせいこ)
「平和を知らない 子供たち」
生まれたところが戦場で
育った故郷は難民キャンプ
父の遺したカラシニコフ
十五になれば握り締め
鍬を担いで野良行くように
戦の荒野に歩み出て
蚊に刺されるかに
死んで往く
平和知らずに
死んで往く
(春知らぬ子らを花野で描けるか…)
2005.5.3《憂墨民》村雲 司
向かって上の段 左側から順に
無・毎年約4000万人の子供が出生届も出せず、国籍や名前を持つことができない。
飢・世界中で6億人の子供たちが一日1ドル以下で生活している。
病・毎年約1000万人の5歳以下の子供が予防可能な病気で死んでいる。
孤・過去10年間で約1000万人が孤児となった。
真ん中
死・過去10年間で約200万人の子供が紛争に巻き込まれて死んでいる。
向かって下の段 左から順に
難・現在世界で18歳未満の難民は2500万人を数える。
戦・現在世界に約30万人の子供の兵士がいる。
傷・過去10年間で約600万人の子供が紛争で負傷している。
危・現在87カ国で約6000万個の地雷と共に子供が生活している。
※数値は国連難民高等弁務官事務所の集計によるものを参考にしました。
戦禍の中に生を受けて、戦火の中に育つ子供たちがいます。戦争と比較すべき平和を一瞥することもなく育った彼らの多くは、大人になる前に銃を握って兵士になります。まるでサラリーマンの子がサラリーマンになるように…。難民キャンプを故郷とし、戦争を平常とする世界で成人して行く彼らの人生の、異常さ、不自然さ、その絶望を思わざるを得ません。
しかし、そうした異常さは、私たちが今こうして生きている社会に組み込まれ、私たちの社会は彼らの異常さを欲しているのです。私たちは、彼らを必要とする自分たちの世界の異常さから眼を逸らしてはいないでしょうか。彼らへの想像力を失ってはいないでしょうか。私は筆を取って彼らを描くことで、衰えた想像力に鞭打とうと試みました。
《遊墨民》 村雲 司
現在、十八歳未満の難民の数は約二千五百万人(国連調べ)
前回までの作品展のことが掲載されているページです。
http://www.seiko-jiro.net/modules/news/article.php?storyid=156
http://www.seiko-jiro.net/modules/news/article.php?storyid=187
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